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アメリカのクリスマス

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クリスマスツリー

 フィンドリーの町がクリスマスモードに包まれ始めたのは、ハロウィンからしばらく経ってのことでした。四つ辻にツリーの販売所が設置され、ダウンタウンには巨大なツリーが登場し、サンタクロースもやって来るイベントが行われました。

 クリスマスツリーは家庭の他、商店や学校にも飾られるので、シーズン中は目にしない日がありません。アメリカの住宅はカーテンを引かないことも多く、通りから窓辺に飾られた美しいツリーを見ることができます。屋外は凍える気温でも、家の中の暖かさやクリスマスを待ち遠しく思う気持ちが感じられます。ツリーの足元には”ツリースカート”と呼ばれる飾り布が敷かれます。木が寒くないようにとの願いもこもっているのでしょうか。色味や柄も様々で、キルト製のものもあればテーブルクロスを代用したりと、家庭やお店毎に異なるので見つける楽しみがあります。

 アメリカ人の友達からクリスマスを一緒に過ごそうと招待があり、お邪魔しました。メインの大きなツリーに加えて、中くらいのものと小さなものも飾られていました。それぞれ美しいオーナメントと電飾で飾り付けられています。イヴの夜に食卓を囲んだ後は車で教会へ向かいます。ご高齢の方や大勢の家族連れで賑わいました。皆で讃美歌を歌い、会話をするよい機会です。

プレゼント交換とラッピング

 翌25日には遠方から家族が訪れ、ツリーの傍に集合です。クリスマスのプレゼントは子どもたちに限らず、家族が互いに贈り合います。きらびやかな包装を解くと、衣類や本、バス洗面用品(オハイオ発大手メーカー)やキャンドル、飲食店やスーパーのギフトカードが現れます。添えられたカードの柄や色使いも様々で、年賀状を思い出します。訪問者である私までプレゼントを頂いて驚きました。家族が勢揃いして一緒に過ごす雰囲気は、日本のお盆や年越しの様子と変わらない心地よい雰囲気です。

 クリスマス前の休日は、山のようなプレゼントのラッピングに明け暮れるようです。こちらで贈り物を買う時には、日本の百貨店や小売店のような包装はなされず、購入者自らが包装するスタイルが一般的です。受け取った側は、開封に時間がかかるためか包み紙を音を立てて破ると、どんどんごみ袋へ入れていきます。一度きりで使い捨てられる紙が勿体ないので回収し、包み紙や折り紙として再利用すると同時に、コットンの布で包んで繰り返し使うアイデアなどを風呂敷を交えワークショップで提案しています。

クリスマス寒波

 クリスマス目前、屋外の配管が冷えすぎたために洗濯機から漏水し、部屋の中が浸水しました。アメリカのご家庭で暖かいひと時を過ごすことができて有難く思います。寒波は空の便にも影響し、帰省できなかった方々も多いです。延期となった帰省日までツリーを飾っておくという声も聞きます。それぞれの家族が無事に再会できるよう祈ります。オハイオも気温の変動が著しいですが、雪解けの春を楽しく待っています。

この記事を書いた人
立尾論世
第20期 / フィンドレー / フィンドレー大学マッツア美術館
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