サステイナビリティへの取り組み
- 活動
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オクラホマ科学博物館担当者とプレオープン祝賀会の様子
KYOTO GARDEN
こんにちは! 19期JOIコーディネータ岩本彩です。今回は、オクラホマ州エドモンドより、サステナビリティへの取り組みについて紹介します。1985年にオクラホマ州と京都府が姉妹州府が締結され、その記念として、オクラホマシティにあるオクラホマ科学博物館に日本庭園「京の庭」が贈られました。私がオクラホマに派遣されてすぐの2021年夏に科学博物館の担当者(ベリー氏)より修復したいと申し受け、京都府知事直轄組織に連絡を取り、京都から庭師派遣に向けて取り組みを始めました。結果的に、国土交通省から補助金をいただけることになり、2022年の夏に庭師派遣と修復プロジェクトが正式に決定しました。それ以降、オクラホマ日米協会の全面的な支援のもと、2022月10月22日〜30日まで修復作業及び完成披露会を行いました。

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言葉通じなくても大丈夫!?
約1週間のプロジェクトの中で、私たちはただ日本庭園を修復するだけではなく、多くの文化交流をすることができました。英語が全くわからない京都の庭師、日本語が全くわからないオクラホマの庭師、身振り素振りでコミュニュケーションをとり、日本庭園を通して、一生の友情関係ができたことを誇りに思います。特に記憶に残っているのは、京都の庭師がオクラホマの庭師に地下足袋をプレゼントし、履き方などを説明していた時でした。多くの時間を共にし、沢山の知識を共有して同じ道具や物を使うことに繋がりができ、ぐっと距離感が縮まったように感じました。作業終了後は毎日のように夕食をともにし、プライベートの話もして本当に記憶に残るいい思い出ができたと思います。そして何よりも感謝すべきなのは、オクラホマの地域の皆様が連日のようにボランティアとして作業を手伝っていただいたことです。ソーシャルメディアや口伝えでボランティアの輪が広がり、今まで出会ったことのない人々の交流の場になれたことも嬉しく思います。地元の方と庭師の交流はとても特別な機械で、心が温かくなる瞬間でした。




完成披露イベント
京の庭修復において、政府関係者と科学博物館にプレ披露イベントとして、庭見学とお茶会を行い、一般向けに披露イベントとして、和太鼓、武道、書道パフォーマンス、お茶会、庭見学を行い、総勢で約300名の方に参加いただくことができました。一般向けのイベントの際に、オクラホマ州知事より京の庭修復プロジェクトへの取り組みを賞して、私を含め、京都の庭師、科学博物館関係者、日米協会の会長に感謝状をいただきました。オクラホマシティ市長がソーシャルメディアで京の庭について、取り上げていただいき、それをきっかけに地元のニュースや新聞から多くの取材をうけ、沢山の注目を未だに浴びています。



依頼を受けた当初は、私の出身の京都府とオクラホマの関係強化に繋がるようにと取り組んで参りましたが、このプロジェクトを通して、地元の人々の温かさ、日本庭園を通して日本文化を伝える楽しさを実感することができました。体力的にはかなりきつかった約1週間でしたが、学びの多い、人と人との繋がりの素晴らしさの美しさを再確認できた素晴らしい時間でした。京都の庭師の方とは、頻繁に庭の状態の報告を兼ねて連絡を取っており、3年後に迎える姉妹州府締結40周年に向けて、オクラホマ日米協会と協力しながら、後世に残していけるオクラホマ京の庭を作っていきたいと意気込んでおります。