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8月にカンザス大学に派遣され、あっという間に5カ月が経とうとしています。派遣期間2年間の約4分の1が終わったと考えると、焦燥感に駆られる時もありますが、試行錯誤しながら自分なりのペースで一歩ずつ進んで基盤を作っていくことを目標に日々の活動を取り組んでいます。今回は、大学外でのアウトリーチ活動について紹介します。

1年目の目標

アウトリーチの機会をもらえると、さっそく準備に取り掛かります。私にとって一番悩ましいのはアウトリーチのトピックです。基本的に相手側からリクエストをもらうことはなく、私から提案することがほとんどで、実際にプランを考え始めると思っていた以上に頭を悩ませ、事前準備に時間がまだまだ掛かっています。その理由は、相手側のニーズを見つけ出すことが難しいからだと思います。定期的なクラスのようなものだと、少しずつ時間を掛けてニーズを探っていくことがしやすいかもしれません。しかし単発のイベントになると「もしかしたら、この方たちに出会えるのはこの機会が最初で最後かもしれない、だから限られた時間の中で一人でも多くの方の心に残るように伝えたい!」と思う気持ちが強くなり、更に頭を悩ませます。1年目は様々な失敗や経験を積み重ねて、基盤を作ることを心掛け、アウトリーチ先やコミュニティのニーズを把握することと、出会いを大切にすることを目標にしています。

州を越えてのアウトリーチ

私のホストサイトがあるカンザス州の隣に位置するミズーリ州の小学校でアウトリーチを行う機会がありました。そこの小学校では年に一度の「World Culture Day」という世界の様々な文化を学ぶイベントがあり、子どもたちに大人気の日だそうです。特に今年はコロナパンデミック以来の対面でのイベントだったので子どもたちがとても歓迎してくれました。私の担当は5th Grade(5年生)の3クラスで、アウトリーチを3回行いました。内容は日本の小学校の特徴(ランドセル、給食、掃除など)のプレゼンテーション、アメリカの学校生活の比較についてディスカッション、そして最後にお箸でのゲームの時間を設けて、お箸の持ち方を練習しました。一生懸命しっかりと目を見て話を聞いてくれて、真剣にアクティビティに取り組んでくれる子どもと先生の姿にとても感激しました。今後もカンザス州内だけでなく、ミズーリ州でも活動を広げていけるようにコネクション作りにも力を入れていきたいです。

異文化理解を深めるために

国が違えば文化や価値観が違うのは当然ですが、アウトリーチを行う際に、文化や習慣の違いだけに着目するのではなく、似ている面もあることを意識するようにしています。例えば、クリスマス前に行った図書館やミュージアムでのイベントでは、季節外れですが、七夕を取り上げ、「七夕もクリスマスも“木”にオーナメントを吊るし、願いを込める」という共通点があることを紹介しました。このように様々な視点から、日本とアメリカの異文化理解を深めていきたいと思っています。

この記事を書いた人
久冨淑恵
第20期 / ローレンス / カンザス大学
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