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JOI Coordinatorの活動について

  • 活動

今回は派遣先(コロラド日米協会)主催イベント以外での活動についてお話したいと思います。
主な活動場所は学校・図書館・地域イベント等で、約一年半で225回7,100名の方に活動を提供してきました。内容は伝統文化からポップカルチャーまで多種多様ですが、その中でも特に人気だった活動を2つご紹介したいと思います。

ポップカルチャーとダンスアクティビティ

コロラド州のアジア人の人口割合は約3%、そこから日本人・日系人に絞ると、その人口はほんの一握りです。とは言え、日系人会・姉妹都市委員会・和太鼓グループ・いけ花協会など、数十年以上続く日系団体・機関や、日本語クラス、日本語補習学校、日系企業などがデンバーメトロエリアを中心に数多くあり、デンバーダウンタウンにはSakura Squareという日系人の根強い基盤もあります。長年文化を継承されてこられた方々がいるこのコミュニティで、新参者の私だからこそ始めたのがポップカルチャーの紹介でした。

”若い世代が日本の同世代と話しやすいコンテンツ” をテーマに、芸術・食べ物・ファッション・音楽・旅行・インフルエンサーについて、伝統文化と対比させながら現在のトレンドの移り変わりを紹介しています。例えばteamLabの動画を見せると皆さん目と口を大きく開けて吸い込まれるように観ています。

また、日本人にとってはポップというほどではありませんが、回転寿司の様子とその価格に現地の方はとても驚かれます。観光地としてとても人気の日本。有名な場所や遺産はネットで簡単に調べられますが、私たちにとっての当たり前の日常も、実は現地の方にとってはすべてが新鮮です。私のこのプレゼンテーションが少しでも新たな日本の発見に繋がり、日米の友人作りのトピックとして役に立てたらと思っています。

また、プレゼンの途中には自身の趣味を活かしながらダンスアクティビティも取り入れています。TikTokで流行った三代目 J SOUL BROTHERSのRat-tat-tatダンスや、NiziUのMake you happyなどを踊ると、生徒・学生たちは大盛り上がりで、心の距離が一気に近づきます。その一方で踊りたくないという子ももちろんいます。でもソーラン節なら踊るという学生、私の親世代で流行った山口百恵や竹内まりやを聴くという学生もたくさんいるんです!若い世代にとって、”新しい=イケてる”わけではなく、何が現地の方の心にヒットするのか、私も日々学んでいます。

フードイベント

イベントの参加人数が倍以上になると言っても過言ではないほど人気なフードイベント。年中行事食やキャラ弁など、様々なイベントを開催しましたが、中でも印象に残っているのが、ある中学校で行った無料のおにぎりイベントです。この中学校の生徒は60%以上の家庭が低所得で、学校給食の無料制度を利用している状況でした。中には家で十分な食事が取れないため、学校給食が頼みの綱というケースも。

日本食がかなり普及しているここアメリカで、おにぎりを知らなければ日本米を食べたこともない生徒がたくさんいました。そこで、日本食レストランやおにぎりメーカーを営む知人3名から用具・お米などの寄付や協力を得て、出来立てのおにぎりを150名に提供。「いただきます」と言って嬉しそうに食べている子どもたちや、力を貸してくれた温かいコミュニティの人々に囲まれ、草の根交流の醍醐味を身に染みて感じた一日でした。

この記事を書いた人
渡辺 洋子
第19期 / デンバー / コロラド日米協会
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