オクラホマ州 Oklahoma
州の情報
- タルサ
- エドモンド

州都 | Oklahoma City/オクラホマシティ |
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人口 | 396万 |
主要都市 | Oklahoma City/オクラホマシティ Tulsa/タルサ |
主な観光地 | ブリックタウン チカソーカルチュラルセンター カウボーイ&西部歴史博物館 |
州の紹介
アメリカ先住民チョクトー族の「赤い人々」という意味を持つオクラホマ州は、1907年に46番目の州となりました。アメリカ先住民の人口が全米で最も多く、先住民族文化や強制移住などの歴史を持つ同州は、西部開拓とカウボーイゆかりの地でもあります。アメリカ先住民族やカウボーイ文化が学べるカウボーイ&西部歴史博物館やチカソー・カルチュラル・センター、シカゴからロサンゼルスまで続く国道のルート66号線など見どころがたくさん。現在もオクラホマ経済を支える石油産業に因んだ労働者像なども見られます。州都オクラホマシティでは、レストランやショッピングなど大都市ならではのアクティビティが揃うブリックタウンが人気です。
コーディネーターの現地レポート
この州に派遣されたコーディネーター
京都市出身。小学生の頃、好きだったマイケルジャクソンをきっかけにWe Are the Worldと出会い、国際平和・国際交流に興味を持つ。通っていた高校は帰国子女が多く、様々なバックグラウンドを持った人と関わり、異文化理解について学ぶ。アメリカンフットボール部にマネージャとして所属し、米国の文化を更に知りたいと感じる。大学時代は米国ミシガン州へ留学し、現地の小学校で日本文化を教える経験をする。また旅行で訪れたパラオでは、現地の小学校で働くJICA職員の方と出会い、学校や教会でのボランティア活動に参加。日本文化の奥深さを知るとともに、やりがいを感じ、将来は国際交流を通して、多くの人の人生に関わり、何らかのきっかけを与えたいという強い思いを持ち、JOIへ応募。
現地での活動
草の根交流活動をしていて嬉しいことはたくさんの笑顔に出会う事です。例えば昨年11月に3日間かけて開催された“KIDS’WORLD 2004”という国際交流フェスティバルが挙げられます。2年に一度、派遣先であるタルサ・グローバル・アライアンス主催で開催されるもので約30ヶ国60の展示場とボランティアを含めて約2万5千人が集まる大イベントです。私は折り紙と日本の展示場を担当しました。来場者の中に私が以前プレゼンテーションをした学校の生徒達がいて、「由起子~!」と手を振ってくれたことには感激しました。彼らからもらった手紙は今でも私の宝物になっています。また引率の先生方にもっと日本について授業に取り入れて頂ける様にインディアナ大学のNational Clearinghouse for U.S.-Japan Studiesの協力を得て「Teaching about Japan Information Packet」を用意しました。日本を授業に取り入れるノウハウを網羅した素晴らしい内容のもので、フェスティバル開催前から話題になり多くの先生方に喜んで頂けました。他にもヒューストン在日本総領事館、日本大使館、Japan Information and Culture Center、Southeast Origami他多くの方々の支援の下、大成功した形で終了することができました。
また今年10月下旬に4日間の2005年姉妹都市サミットが開催され、タルサ市と世界 8 都市から集まった総勢延べ約3,500人が積極的に交流を深め合いました。主催であるタルサ・グローバル・アライアンスは2年の歳月をかけて準備に取り組み、私も姉妹都市関係にある栃木県宇都宮市の通訳を中心に手伝いました。あの国境を越えた深い交流の感動は一生忘れません。他に州内での日本の姉妹都市を挙げると、ショウニー市は秋田県仁賀保町と、スティルウォーター市は京都府亀岡市と、また今年9月1日に新しくノーマン市と京都府精華町が姉妹都市提携を結びました。そして州としては京都府と姉妹府州交流20周年を記念しており、オクラホマ州と日本各市町が更に相互理解を深め未来の平和に繋がっている喜びを感じます。
タルサ・グローバル・アライアンスは非営利ボランティア組織で、こうした姉妹都市交流や国際訪問者プログラム、「カルチャー・ボックス」、「グローバル・ユース・アライアンス」、「ヤング・アーティスト・コンテスト」など積極的に草の根レベルの国際理解を進める活動をしています。また他の国際組織と連携を保ち行政、ビジネスそして教育といった多方面で重要な役目を果たしており、そこからは学ぶことは多岐に及びます。
もう1つの派遣先であるオクラホマ東アジア教育インスティテュートはフリーマン・ファウンデーションの支援の下、「全米アジア教育協会」の支部として日本だけでなく中国、韓国そしてヴェトナムを中心とした東アジア地域についての必須且つ永続的なカリキュラムを取り入れてもらうために学校教師向けのワークショップや、方針に則ったアジア旅行、中国との姉妹校交流の支援活動を行なっています。代表のジェシカ・ストーウェル博士はアジアの知識はもちろん、オクラホマ州の教育基準に則った授業のノウハウを熟知している方なので、毎回私がプレゼンテーションをする時は親身に相談に乗ってくださいます。また最初の1年目はなるべく事前に学校訪問をしてそれぞれに合う教案を作るようにしていました。そしてプレゼンテーションの際よく用いるのは国際交流基金からお借りしている 「Japan in a Suitcase」です。日本地図や大判写真カード、教科書等が中に入っていて、このスーツケース1つで日本の生活の様子が分かる様になっています。日本総領事館からお借りしている紙芝居セットも大好評で、これまで「桃太郎」や「一寸法師」等の話を披露してきました。また高等学校での日本語クラス、図書館での文化祭、サマー・スクール等の手伝いをする機会にも恵まれ、多くの交流を通じてオクラホマ州の方々が日本に高い関心を示してくださることに感謝する毎日です。


更に今年の9月には篆刻(遊印)家の池田耕治氏を招いての展示会及び講習会、11月には国際交流基金所蔵の日本人形展などを開催しており、機会を与えて下さる関係者の方々に感謝すると共に、オクラホマ州の方々に日本の芸術に触れて頂けて大変嬉しく思います。またこうした小さい積み重ねが日米交流の更なる発展に繋がればと期待しています。
将来へむけて
JOIコーディネーターとしての任期もあと6ヶ月。オクラホマ州の皆さんに少しでも多く日本についての理解を深めて頂ける様、精一杯がんばります。プログラム終了後は日本語教師になりたいと考えておりますが、JOI プログラムで得た知識や経験、人の温かさは今後の私に大きな影響を与えるでしょう。
この場をお借りして日頃お世話になっているローラシアン協会、国際交流基金日米センター、日本総領事館、他の州でがんばっているコーディネーター、オクラホマ州や日本で私を支えて下さっている皆さんに心より感謝を申し上げます。